待合室の設計で仕事の大変さが変わる小児科

小児科での看護師の仕事の中で、得手不得手が分かれやすいのが患者の問診です。来院した患者の容態を聞くのは看護師の重要な仕事ですが、子どもは自分のことをうまく表現できないことが多く、本当のことを包み隠してしまう場合もあります。親からの干渉も大きく、子どもがろくに自分のことを話せない場合も少なくありません。それが原因で小児科の仕事が大変だと感じる看護師もいます。
しかし、そのような看護師でも職場を移り、待合室が上手に設計された小児科で働くことで活躍しているケースも増えてきました。明るくて清潔なのは大前提として、さらに子どもにとって話しやすい設計にしてある病院やクリニックが多くなってきています。絵本などを設置や遊べるスペースを作って心を打ち解けやすくする工夫がしてあると、機嫌がよくなって正直に色々なことを話してくれるようなるのです。
また、待合室の中に一人用の半個室ブースを作って子ども一人を相手にし、親は別の場所にいてもらうようにすることで子どもだけと話をしやすくなります。子どもが親と一緒ではないと駄目という場合には、二席を並べて親子を相手に問診をするという形も選べるようになっている設計もしばしば見られるものです。このような待合室の設計があるだけで、子どもの問診が苦手だった看護師もスムーズに容態を聞くことができます。問診が苦手という意識がある看護師は、子どものことを考えて設計された医療機関を選んで働くことが肝心です。ゆくゆくは問診が上手になり、それがキッカケで小児科でやりがいを持って働くことができるようになるかもしれません。